監査対応|監査

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行政書士法人ふたばブログ

監査対応

先日はもうすぐ補助者歴2年になる田代が、初めて監査立会いを経験しました。

これまで当法人では、監査立会いは応援も含めて資格者のみで行っていました。理由は、行政に対する問答で、場合によっては事業者の代理人のような立場となり、大きな責任を負うことになるためです。

しかし、資格者への同伴という形で、一人で受け答えをしないという形であれば補助者が同席していても問題は生じないと考えられるため、初めて同行させてみました。

(監査中の具体的なことは守秘義務の関係上、ここでは解説できません。)

大変緊張していたようですが、とてもいい経験になったようです。普段は施設調査書作成に関わることがある彼女も、実際の監査の現場を見たことがなかったので、遠い世界で起こっているように感じていたことと思います。しかし、調査書や書類が、監査の現場でどのように扱われているかを知ったことで、今後の仕事にもいい影響が出ることを期待しています。

いつかは彼女も資格を取得し、一人でも対応ができるようになることを願っています。

特定行政書士 寺島朋弥

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2022年8月30日9:02 PM0件のコメント

監査の簡素化には断固反対

 現在、保育園等には年に1回以上の実地指導検査が入ることになっている。その根拠は、児童福祉法施行令第38条及び第35条の4に定められている。ところが、今年4月1日から同施行令が改正され「実地」の要件が削除されようとしていており、現在パブリックコメントが実施されている。私は、この改正には以下の理由により断固反対の立場である。

第1 現場に赴くことに意味がある

 私はコロナ禍まで多いときで年間10回程度、行政指導監査に立ち会ってきた。その中で、現場でしか分からないことが数多くあることを実体験してきた。監査は、自治体にもよるが数か月前の集団指導から始まり、1か月前の書面提出(事前調査)があり、当日を迎えることになる。そこで、事前の書面だけの状態では表面化していなかったことが、実地検査当日に検査係との質疑応答の中で現れる場面を何度も見ているのである。また、監査には通常保育実践のベテラン(公立保育所で長年施設長を務めた者等)が同行しており、保育の状況に対しても指摘する。

 例えば、私は8年この仕事をしているが、顧問契約を締結する時点で必ず保育時間内に施設を見学させて頂いている。理由は子どもの姿を見ることで、その施設が抱えている課題が漠然と浮かび上がってくることもあるからだ。保育の素人の私でさえ現場に入ることでいろいろと感じることがあるが、保育のベテランの場合はその比ではないであろう。この事例からも、現場にこそ課題がある訳で、指導監督する立場の行政機関がそれを怠ることは考えられない話である。

第2 現に守ってこなかった自治体にお墨付きを与えることになる

 普段保育に関係していない人からしたら信じられない話かもしれないが、年に1回の実地指導検査は、うちの顧問先がある自治体だけで見ても、8割程度しか実施していなかったのが現状だ。(2年に1回実施等、法令を守っていない場合はカウントしない。)それもコロナ禍前の話で、令和2年度以降は1割程度である。理由はどうあれ、政令で定められている義務を履行していない自治体がある上で今回の改正を行うことは、まるで守ってこなかった自治体に合わせることで法令違反の常態を無くそうとしていると思われても仕方ないのではないか。

第3 企業に対するけん制効果がある

 平成27年に施行された子ども・子育て支援新制度により誕生した小規模保育事業は、少ない投資で開設することができることから、株式会社の参入が相次いだ。株式会社は営利目的の企業であるため、利益を追求するために徹底的にコストカットを行う。そのこと自体は企業の存在意義からも当然のことだが、そもそも児童福祉の理念が薄い経営者は、安易に質を落とす方向に進みがちだ。現に顧問先に限らず、様々な会社から相談を受ける際「この程度なら監査で引っかからないか?」という質問が非常に多いことからも、企業が行政指導監査をいかに恐れているかが伺える。倫理的な話にはなるが、書面では解釈の仕方等でグレー化できても、現場では誤魔化せないことは山ほどあるのだ。例えば職員に対する抜き打ち面接がいい例だ。このことからも、児童福祉の理念を掲げずに参入してきた企業に対するけん制効果を併せ持った行政指導監査は簡素化すべきでないのは明らかである。

第4 改正理由が時限的な問題である

 この改正の理由として「新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止」とあげられているが、コロナ禍を理由として恒久的に簡素化させる(実地を要件から外す)というのは筋が通らないのは明らかだ。現に、令和2年度以降多くの自治体が実地を見送っているのが現状だが、そのこと自体はやむを得ないと思っている。真に感染拡大防止が目的であるのなら、コロナが収束するまでの時限措置とすべきであろう。

 

 以上であるが、保育の質の維持・向上の観点から監査は安易に簡素化すべきではない。いわゆる認可保育園は、運営費のほとんどが消費税を主な財源とする公金で賄われているため、全国民にとって他人事ではないのである。賛同頂ける方には、是非パブリックコメントにご自身の意見を寄せて頂きたい。

行政書士 寺島朋弥

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2022年1月10日11:46 PM0件のコメント

休園ビジネスと監査対応

今年の監査では、昨年の休業・縮小期間中に、満額の運営費(委託費等)を受領しておきながら、正規・非正規問わず職員に対して賃金を支払っていない、もしくは休業補償の6割で済ませている施設に対する指摘が大変厳しくなっているようです。

一時期「休園ビジネス」と揶揄されていたあの問題が、行政指導監査で再び明るみになっているものではありますが、ただちに違法ではないものの、国や自治体からの再三の通知を一切無視する姿勢は、市町村の責任である保育を代わりに実施する保育事業者としていかがなものかと思うのです。

そういう訳で、今年の監査対応のご相談は、昨年の休業・縮小期間中に、通知どおりに職員に対して給与を支払っていた、もしくはすぐに遡って支払う予定の事業者に限定させていただきます。

なにとぞご理解のほど、よろしくお願い申し上げます。

特定行政書士 寺島朋弥

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2021年6月23日11:30 AM0件のコメント

行政指導監査

今年は早い自治体では早速行政指導監査が始まっています。

当法人も今月は3週連続で監査対応が決まっていて、非常にバタバタしています。

昨年実地検査を実施できなかった自治体が急いで行っている印象ですが、昨年実施したところもじきに本格的に始まるでしょう。

監査は面倒くさいと思わずに、保育の質を保つために有意義なものと考え、対応していくことをおすすめします。施設側がしっかりと協力すると、行政側も時間や検査員の人数等、配慮してくれるものです。

昨年からあえて第三者評価の受診を先送りしている施設も多いかと思いますので、しっかりと評価を受けるつもりで臨んでいただきたいものと思います。

なお、当法人では現在はスポットの監査立会いはお受けしておりません。顧問契約のオプションという形を取らせていただいておりますので、何卒ご了承ください。ただし、改善状況報告書の作成(改善のための助言含む)でしたら、対応可能な場合もありますので、お困りでしたらまずはお気軽にお問い合わせください。

特定行政書士 寺島朋弥

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2021年6月5日4:22 PM0件のコメント

保育園三昧

本日は監査でもないのに丸一日保育園内にてお仕事。

朝から定例の委託費請求事務の指導に始まり、午後は東京都保育サービス推進事業補助金に係る各種保管書類の点検から同変更交付申請に向けての準備、近日中に実施される行政指導監査に備えての全般的な助言・指導を行い、全ての保育が終わってから、夜間に園内研修の講師を務めさせていただきました。

保育士さんたちも疲れている中、真剣に聞いていただき、最後の質疑応答でも活発に発言があり、講師としても大変嬉しいものでした。

これからも法の側面から保育の質の向上に資することができるよう、園内研修のバリエーションも増やしていければと思っています。

特定行政書士 寺島朋弥

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2020年11月6日11:25 PM0件のコメント

企業主導型保育園監査

本日は、顧問先企業主導型保育園様の児童育成協会による監査(企業主導型保育事業指導・監査等基準に基づく立入調査)でした!
※毎回補足するのですが、保育園の監査は、運営に問題がなくても、通常年に1回以上は行われるものです。

今朝は、小学校の夏休み明け1日目に、娘より早く出発し、宿題の忘れ物はないかな〜大丈夫かな〜と心配しつつ、現地に到着。。

今回の監査は新型コロナの感染対策に配慮し、監査時間は短縮されたものの休憩なしの通しで5時間以上!‥流石にヘトヘトになりました😅

でも今日も子どもたちは可愛かった💞

保育士である自分のママに甘えながら、お友達と一緒に育つことができるのっていいな〜と思いました👶❤☺️

企業主導型保育園は、いろいろ問題があったりして何かと世間で騒がれていますが、素敵な保育園も沢山あるな〜と改めて感じることができました😊

特定行政書士 久保祥子

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2020年8月24日11:16 PM0件のコメント

今年度初の監査対応

 本日は都内の保育園監査の事前対応として、監査で見られやすいポイントの助言・指導と、当日へ向けて今からでもできること等について、運営法人担当者や園長先生と打ち合わせをしてきました。

 保育園の事務室は、通常とても狭いのですが、そんな環境に大量の書類を広げて、何人もの大人が集まると、当たり前ですが三密になります。

 それでも、なぜ行政はわざわざ監査に訪れるのか……?

 なぜ私たちも事前と当日2回もそのような現場に足を運ぶのか……?

 答えは「いい保育環境を維持して、子どもたちの利益を守るため」。これに尽きます。行政側も事業者側も思いは同じなので、双方の間に入り、より良い監査を迎えられたらと思っています!

特定行政書士 寺島朋弥

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2020年6月9日11:23 PM0件のコメント

今年初の監査対応

本日は千葉県佐倉市にあるお客様(保育園)の監査立会いに行ってまいりました。

事務所からドアツードアで2時間ほどかかるので、移動時間だけで実に4時間!

園長先生が経験豊富だったので、全然心配はしていなかったのですが、それでも想定外の指摘があったりして(逆にこれはマズイと思ってた部分がスルーされたり…)、都度応対をして乗り切った感じです。

その後、夜間も久保は支部活動、寺島は一日で溜まった仕事(不思議とこんな日に限って重要な連絡が多いものです)を片付けているうちに、あっという間に21時!

お客様の新園舎の完成が間近に控えていて、認可業務としては佳境に入っていますが、ここで手落ちがあると取り返しのつかないことになるので、日々緊張感を持って取り組んでまいります!

特定行政書士 寺島朋弥

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2020年2月4日9:03 PM0件のコメント

今年最後の監査対応

本日は、顧問先様の小規模保育事業の保育園の監査対応でした。地域型なので真剣な自治体監査の対応は本当に大変でした。

朝早くから…7時間ほぼ休憩なしでずっと話し続けました。

運営で毎日電話はしていますが、監査は年に1度の自治体担当者との共感の場でもあるので、保育の為に一緒に戦えたことに今日もかなりの達成感がありました!

特定行政書士 久保祥子

補足コメント

行政指導監査は、記事中にある「共感の場」という文言が示すとおり、「子どもの最善の利益の実現」という同じ目的を持った者たち(自治体・施設)が、施設内で確認し合う場だと思っています。

当法人の監査立会い業務は、上記の趣旨に沿った形で行うものであり、決して事業者側の味方になって、行政と戦うものではありません。場合によっては、お客様に対して、行政と共に指導させていただく場合もございます。

スポットの監査立会いのご依頼は、これらの趣旨をご理解いただき、利用者(子どもたち)のために、より良い保育を実現したいという思いをお持ちで、日程に都合がつく場合のみお引き受けさせていただいております。

何卒ご理解のほど、よろしくお願いいたします。

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2019年12月23日10:46 PM0件のコメント

連続監査対応

本日は顧問園の指導監査対応でした。

ほふく室で四つん這いになって膨大な書類と格闘する大人たちを、隣の保育室から不安そうに覗きこむ子どもたちの姿に大変癒されました。(笑)

指導監査対応もこれだけ数をこなすとついつい慣れてしまいがちですが、毎回初心に立ち返り、子どもたちの最善の利益を追求するという目的を忘れないように心がけていこうと思います。

私たちは、保育の指導監査(検査)は、怖いものでも面倒くさいものでもなく、より良い保育の実現のために、行政と施設が互いに確認し合う機会だと思っています。

その「確認」を円滑に行えるように、私たちは終始現場に立ち会うようにしています。

今月はたまたま複数のお客様の監査対応が続いておりますが、一件一件、その心構えで取り組んでまいりたいと思っています。

特定行政書士 寺島朋弥

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2019年12月18日10:01 PM0件のコメント