新子育て安心プラン

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新子育て安心プラン

先月閣議決定された「全世代型社会保障計画の方針」の中で、「新子育て安心プラン」というのもがあるのですが、この中にとても不安な要素があります。

現在は保育園のクラス担任は、常勤保育士である必要があるのですが、これを非常勤2名で行ってもいいという規制緩和策が、今回の新子育て安心プランの中に含まれています。

しかも、その理由が「保育現場(職業)の魅力向上策」という支離滅裂なものになっているのに対して大変危惧を覚えています。もっとも、建前上は、短時間しか働けない保育士にも、クラス担任になることで、保育の魅力を知ってもらいたいといったことだとは推定できます。

しかし、やむを得ず短時間勤務を選択する保育士が、果たして責任が重くなるクラス担任になりたいと、実際に考えるでしょうか?

そして、保育現場は、子どもたちのために存在しているのであって、その施策が子どものためになるのかという視点を忘れてはならないと思います。職員の数合わせを目的に新施策を導入していい訳がありません。

また、保護者の立場からしても、1日(とはいえ8時間程度ですが)を通して見てくれる保育士さん1人と、4時間ずつ半々で見てくれる保育士さん2人、どちらに信頼がおけるでしょう。

誤解しないでいただきたいのは、非常勤保育士がダメと言っているのではありません。非常勤で入ってくださる保育士さんの中には、経験豊かで、魅力的な人もたくさんいらっしゃいます。しかし、担任となると、話は違ってくると思うのです。

特に5歳児クラスにおいては、小学校との接続を見据えて、保育要録(子ども一人ひとりの姿を小学校に伝える書類)を作っていかなければなりません。子どもの本来の姿を知るには、長い時間一緒にいられるほうがいいと思いますし、相対的に常勤者が多い若手保育士をあえて担任とし、ベテランが補助する形のほうが保育者の育成という観点でも理にかなっていると思います。

つまり、保育の魅力向上策を謳うのであれば、数合わせの苦肉の策などではなく、まずは若手職員がより魅力を感じる制度(業務量、賃金等総合的なもの)にしていくことが先決だと私は思います。

こういった小さな制度改正は、うっかり見過ごされがちで、一番影響を受ける子どもたちが声をあげられる訳ではないので、保護者や私たちのような第三者の立場の大人がしっかり見張って、声をあげていくしかないと思います。

あとは政策を立案・決定する人たちの中に、もう少し子どもの目線で物事を考えることができる人が増えればいいのですがね。(苦笑)

行政書士 寺島朋弥

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2021年1月9日10:52 AM0件のコメント

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