改正社会福祉法

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改正社会福祉法

 去る6月5日、改正社会福祉法(地域共生社会の実現のための社会福祉法等の一部を改正する法律)が成立(施行日は一部を除いて令和3年4月1日)しました。これから不定期で、今回の法改正について書いていきたいと思います。社会福祉法は福祉全体の基本法とも言うべき法律ですが、私たちはどうしても児童福祉の観点からの意見になりがち(逆に言えば高齢者・障害者・生活困窮者福祉の独特の部分には疎いのです。)ですので、その点は予めご承知おきください。

 さて、今回の法改正には大きく分けて5つのポイントがありますが、私たちが特に興味深く見ていたものが、そのうちの1つ社会福祉連携推進法人の制度が創設されること。この制度をかみ砕いて説明すると、社会福祉事業を行う複数の法人が、一般社団法人を設立し、社会福祉連携推進法人としての認定を受けるというものです。そうすることで、経営基盤の安定しない小さな社会福祉法人同士が、資金や人材を融通しやすくなり、独自性を確保したまま生き残りやすくなる言われていますが、最終的には合併・事業譲渡・大規模化促進の布石という声もあるようです。認可保育所等、児童福祉に特化した社会福祉法人は、高齢者福祉に比べたら事業規模が小さいところが乱立している印象があるので、児童福祉分野に関して言えば歓迎すべき制度だと思います。

 ところが、国会の討論でも懸念が示されていましたが、福祉の世界では支援を求めている人=ニーズはそれぞれ違う訳で、ニーズに合わせた福祉サービスを提供するという観点で言えば、社会福祉連携推進法人制度が、効率化重視と合併による大規模化を目的とするもので、国の制度(報酬・補助金)が大規模法人向けに統一されていくようなことがあれば、特に障害者福祉で重要となる多様性と個別性にどこまで対応できるのかという問題が生じてくると思います。

 先に児童福祉分野では歓迎すべきと書きましたが、それはあくまでも保育所や認定こども園経営に関してであり、同じ児童福祉に類する障害児福祉について言えば、多様性と個別性という観点では同じ問題をはらんでいるので、本当に表面的に示されているとおりにこの制度が活用されていくのか、注意深く見ていく必要があると考えています。

 これから改正法全体を学びつつ、将来的に実務に活かしていく準備をすることになりますが、常に社会福祉の本質を見失うことなく、それぞれのお客様に合った提案をしつつ、また社会に対して問題提起していけるようにしたいものです。

特定行政書士 寺島朋弥

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2020年6月7日7:44 PM0件のコメント

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