ある園長先生のお考え

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ある園長先生のお考え

私が個人事務所としてやっていた頃からお付き合いのあるお客様で、子どもに対する想いという意味でとても尊敬している園長先生がいらっしゃいます。

昨日、その園長先生と現在のコロナ騒ぎと保育園について語り合ったのですが、とても冷静かつ子ども第一の言葉にはっとする思いがしました。

登園自粛をお願いするケースとして、両親とも職業が医療、公務員、社会インフラ関係…または一人親の場合…といった話の最後に、その園長先生はこうおっしゃいました。

「こんな状況だからこそ、家庭にいると、かえって危険にさらされる子もいるので、そういう子は登園していただきます。」

はっきり言ってしまうと家庭で虐待を受ける可能性がある子ということです。この仕事(保育園の法務支援)をしていると、残念ながら虐待事案に関わることも年に何度かあるのですが、今回の休園・登園自粛要請問題を、行政・園の間で一週間扱ってきた中で、その点について一瞬たりとも考えが及ばなかった自分がとても恥ずかしいです。

例え自治体から特別な配慮を要すると通知されていない児童であっても、普段の子ども・保護者の様子から将来も含めて虐待の可能性を察知して、注意深く観察を続けることも、児童福祉施設たる保育園の責務であり、本来は感染予防と同レベルで意識すべき問題であることを、この園長先生に気づかせていただきました。

非常時で世間がパニックになっているときでも、冷静に子どもと保護者一人ひとりを見つめて、常に子どもの最善の利益をお考えの園長先生。

自分も児童福祉法を扱う専門家として保育園を支える仕事をしているのだから、同じような感覚をいつも持っていられるようになりたいものです。

特定行政書士 寺島朋弥

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2020年4月11日11:27 PM0件のコメント

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